老健を退職したあと、私が次に選んだ職場はグループホームでした。
ケアマネとしての経験は積んできたけれど、もう一度、利用者さんの生活のすぐそばで働いてみたい。
「支援する」というより、その人の暮らしを一緒に支える手伝いをさせてもらう、
そんな関わり方ができる場所を探していました。
グループホームは少人数で、生活の場そのもの。
制度や役割よりも、一日の流れや、その人らしさが大切にされる場所です。
ここから、私の「再出発」が始まりました。
少人数・生活の場で働きたいと思った理由
グループホームを選んだ一番の理由は、
少人数で、利用者さんの生活そのものに関われると感じたからです。
施設というより「暮らしの場」。
決められたスケジュールをこなすのではなく、
その人のペースや、その日の体調、気分に合わせて過ごしていく。
「支援する側」「される側」というより、
生活の一部を一緒に作っていく感覚に近いと思いました。
働き始めて感じた、職場の空気
実際に働き始めて、まず驚いたのは
職員の利用者さんへの声かけの優しさでした。
指示や制止ではなく、どうしたいのかを聞きながら、安全に導いていく。
スピーチロックもなく、自然な関わりが当たり前のように行われていました。
私自身にも、職員のみなさんはとても親切で、介護技術についても丁寧に教えてくれます。
介護職として長く現場を経験してきた方が多く、
「こうすると楽だよ」
「この方はこういう動きが多いよ」
そんな実践的な知恵をたくさんもらえました。
「しんどさ」よりも感じたこと
正直に言えば、環境に慣れるまではやはり疲れました。
ですが、「しんどい」「もう無理」という感覚はありませんでした。
それはきっと、利用者さんが我慢させられている場面が少なく、
職員都合で動かされていると感じることがなかったからだと思います。
安全や清潔は守りながらも、できることはできるだけ本人に任せる。
少人数だからこそ、その方のペースに合わせてあげることもできました。
利用者本位のケアに、救われた気持ち
以前の職場では、「今は無理」「あとで」「危ないから座ってて」
そう言われる場面を多く見てきました。
ここでは違います。
どうすれば安全にできるか。
どうすればその人らしく過ごせるか。
その視点が、日常のケアの中に自然にありました。
その空気の中で働けていることに、私は「ここに来てよかった」と感じるようになりました。
グループホームでの仕事は、ケアマネとして積み上げてきたキャリアとはまったく違う
立ち位置でした。
介護職として現場に立つこと。
ケアマネの肩書きがないこと。
そのことに、戸惑いや葛藤がなかったわけではありません。
次の記事では、
「ケアマネから介護職に戻った自分」をどう受け止めていたのか、
その時の正直な気持ちを書いていこうと思います。


